秀島由己男展 ダークファンタジー/ミステリアス
水俣が生んだ異才
あと27日で開催
熊本市現代美術館
戦後日本版画の重要作家のひとり、熊本県水俣市出身の画家・版画家の秀島由己男(1934-2018) の、四半世紀ぶりの大回顧展を開催します。貧しい家庭に生まれ、若くして両親を亡くし、中学卒業後は就職、ほぼ独学で絵画制作の技術を習得した秀島は、美術評論家の土方定一、洋画家の海老原喜之助、版画家の浜田知明、歌人の安永蕗子、詩人の高橋睦郎など一流の才能に認められ全国的に活躍しました。また、作家の石牟礼道子の著作の挿絵などを多く手掛け、世界観を深め合う関係でした。西洋古典絵画の高い技術に憧れ、亡くなる直前まで技術向上に熱心で、唯一無二であることを指針としていました。
秀島は、2018 年に急逝し、未整理のまま残されたのは、およそ2200 点の代表作とその原版、試作など未発表作品、制作のための資料、そして自己研鑽のため収集した美術・工芸コレクションでした。そのすべては、遺族により最期の居住地だった和水町に託され、2020 年から5 年間、当館のアドバイスと和水町との共同作業のもと調査を進めてきました。本展は、調査の成果をもとに1950 年代~ 2010 年代の秀島の画業の全貌を、和水町所蔵作品を中心に代表作・新発見の資料・未発表作品・美術コレクションを含む260 点を超える出品点数で振り返ります。
本年は、作家デビューである初個展より60 年、水俣病公認確認70 年という節目でもあります。秀島の世界観を構成する一要素としての出身地・水俣についても考える機会となると幸いです。
《蝶(歌画集「蝶紋」)》1977年、熊本市現代美術館蔵
作家プロフィール
秀島由己男 | ひでしま・ゆきお
1934年、熊本県水俣市出身(本名:秀嶋幸雄)。1950年、水俣市立第一中学校卒業。その後、水俣市立第一中学校の事務補助職員として勤務。母校の美術教師の画塾で水彩画を学びはじめる、この画塾で石牟礼道子と出会う。1957年、銅版画家・彫刻家の浜田知明に出会い師事する。1966年、南天子画廊にて初個展「第1回秀島由己男個展―ペンに依る黒の歌-」。1975年、第1回「グラフィカ・クリエイティヴァ」国際版画トリエンナーレ展(ユベスキュラ、フィンランド)にて優秀賞受賞。1980年代以降、国内外で評価が高まる。
1992年、三加和町(現和水町)に移住。1995年、個展「秀島由己男─魂の叫び─」展(大川美術館、群馬)。
1998年、石牟礼道子の新聞連載小説「春の城」(熊本日日新聞ほか)の挿絵を手掛ける。1999年、個展「秀島由己男展」(神奈川県立近代美術館 [ 別館 ])。2000年、個展「魂の詩─秀島由己男展」(熊本県立美術館)。
2000年以降、全国各地で回顧展を開催。2014年、個展「秀島由己男 創造と探究の生者展」(熊本市現代美術館ギャラリーⅢ)で秀島の美術・工芸コレクションが初公開された。2018年、84歳で永眠。2025年度熊本県近代文化功労者。2025年度和水町町民栄誉賞。
 
開催情報
日程
時間
10:00-20:00(入場は19:30まで)
備考
火曜日(ただし、5月5日(火・祝)は開館し、7日(木)は休館。)
会場
熊本市現代美術館 

 860-0845 熊本県熊本市中央区上通町2番3号

料金
一般: 1,500(1,300)円
シニア(65歳以上): 1,200(1,000)円
学生(高校生以上): 1,000(800)円
中学生以下: 無料
*各種障害者手帳をご提示の方と付き添いの方1名無料(身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳等)
*()内は前売/20名以上の団体/電車・バス1日乗車券、JAF会員証、緑のじゅうたんサポーター証/美術館友の会証をご提示の方。
*うぇるかむパスポートをご提示の方は無料。
*前売り券の販売は4月17日(金)まで
主催
秀島由己男展実行委員会(熊本市、公益財団法人熊本市美術文化振興財団、RKK熊本放送)、熊本日日新聞社
Webサイト
https://www.camk.jp/exhibition/hideshimayukio/
お問い合わせ
熊本市現代美術館
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