秋の夜長に灯りを楽しめる季節がやってきました。毎年恒例、ガラス作家 久保田トシ子さんの新作展です。今年は2020年から刊行している作品集「もうひとつの灯り」が最終章の5冊目を迎えます。1000点を超える作品の中から、美しい灯りの写真とタイトル、それらに付随する想いや物語を15点程に集約した、絵本のような可愛い本です。

久保田さんは「これまで支えて下さった多くのファンの方々への感謝と共に、この先会うことの叶わぬ未来のファンの為、この本を刊行しました。唐津の地に小さな工房を構えた『久保田トシ子』という作家が、どのようにしてフュージングガラスの技法を極め、どのような想いで灯りを創作し続けてきたのか。次世代の先の先まで、作品が、想いが、届けられたら…。」と胸の内を話してくださいました。

何千年もこの世に残る自然の鉱物からなる“ガラス”という素材でフュージング技法を自身で極めながら、表現し続けてきた久保田さん。彼女の長年重ねた歳月が、彩り豊かに表現された素敵な灯りは、唯一無二の作品ばかり。約40点が展示販売されるこの機会に、是非皆様にご高覧頂ければ幸いです。