京都国立近代美術館所蔵 名品の数々が長崎へ!
国内有数の工芸コレクションである、京都国立近代美術館の工芸作品群。本展ではそれらにより、日本の「近代」(明治~昭和初期)の一側面を展望します。
プロローグでは、長崎の古い工芸品も参考展示。長く国際性豊かな環境で育まれたそれらは、明治期以降の国際交流を反映した、日本近代工芸の原点と言えるためです。
キーワードは、本展タイトルでもある「超絶技巧からモダンへ」という言葉です。明治前期のいわゆる「超絶技巧」の工芸品は、細密な装飾性と実物そっくりの迫真性が特徴です。
そして明治中期以降はデザイン改良が課題となり、より「モダン」な工芸品が生まれました。画家の浅井忠・神坂雪佳らが指導した京都の工芸品は、新鮮な美しさで今も私たちを魅了します。「超絶技巧」「モダン」どちらの作品群も、当時の「世界」を強く意識したものです。さらには、自らの技術を尽くして真摯に工芸制作と向き合った人々の姿勢や生きざまを伝え、力強い美と魅力にあふれています。
本展では京都国立近代美術館が所蔵する作品を中心に約170 点を展示し、工芸に刻まれた激動の「近代」の痕跡を、京都や長崎という「地域」の視点を踏まえ再検証します。時を経てさらに深化した国際性や多様性の上に立ち、私たちが築いていくこれからの芸術・文化について、思いを馳せる機会となれば幸いです。
※本展では「モダン」を時代区分としての近代(モダン)ではなく、美的・様式的観点で用いています。
※会期中一部作品・資料の展示替えがあります。
前期:1月17日(金)~2月24日(月・振替休日)
後期:2月26 日(水)~3月16日(日)
関連企画
■講演会 「 日本近代の一側面を京都から概観する 」
日時: 2025年2月24日(月・振替休日) 14:00~15:00
講師:大長智広氏(京都国立近代美術館主任研究員)
会場:ホール
定員:先着100 名 ※当日受付
料金:無料(要本展観覧券)
■担当学芸員によるギャラリートーク
日時: 2025年1月18日(土)、3月8日(土)各日 14:00~ 14:30
会場:企画展示室
定員:各回先着20名程度
料金:無料(要本展観覧券)
■型打ち小皿づくり体験 事前申込制
型を使った成形方法で、本展出品作品のシルエットにそっくりな小皿をつくります。素材や技法に触れて、人々の心を惹きつけるやきものの世界に踏み出しましょう。
日時:2025年2月1日(土) 13:30~16:00
※つくった小皿は後日焼成し、約1か月後にお届けします。
講師:中原真希氏(陶磁工房一朶)
会場:企画展示室、アトリエ
対象:中学生以上
定員:20名
料金:2,000 円(焼成費・送料等を含む)※別途要本展観覧券
申込方法:
長崎県美術館ウェブサイト「各種申込み」 (https://www.nagasaki-museum.jp/request/) から
お申し込みください。
申込締切:2025年1月20日(月)
※応募多数の場合は抽選
1月24日(金)までに抽選結果をメールにてお知らせいたします。