日本を代表する弥生時代の環濠集落として知られる吉野ヶ里遺跡は、平成元年(1989年)2月、中国の歴史書『魏志倭人伝』に記された邪馬台国をイメージさせる遺跡として注目を浴び、新聞の全国紙やテレビで大々的に報道されました。銅剣やガラス製管玉を副葬した墳丘墓や物見やぐらを持つ厳重な壕で囲まれた集落の存在だけでなく、国内各地域や中国・朝鮮半島との交流を示す土器や南海産の貝製腕輪、銅剣をはじめとする青銅器の貴重な出土品が数多く発見されました。
今回、吉野ヶ里遺跡が史跡指定30年を迎えるにあたり、戦前からの貴重な発見例や工業団地造成に伴う大規模な調査、保存決定後に継続して実施された調査等から吉野ヶ里遺跡の成果を取り上げ、発掘調査で得られた資料や当時の報道資料、遺跡に関わった方々の声を振り返り、下記により吉野ヶ里遺跡の魅力やその価値をわかりやすく紹介します。
今回の展覧会では、以下のテーマに沿って吉野ヶ里約100年の歩みを遺跡から発見された出土品だけでなく、当時の報道資料や発掘風景の写真などを利用し、より分かりやすく紹介します。
【展示テーマ】
I 吉野ヶ里前史
II 工業団地造成と吉野ヶ里遺跡
III 吉野ヶ里フィーバーと遺跡保存
IV 進む発掘調査と公園整備
V 吉野ヶ里遺跡の軌跡と未来
関連イベント
「北墳丘墓柱立て」
日時 2020年2月15日(土曜日)11時~
場所 吉野ヶ里歴史公園北墳丘墓前
主催 国営吉野ヶ里歴史公園
※吉野ヶ里歴史公園への入園料が必要です。