肥前刀(ひぜんとう)とは、江戸期に佐賀鍋島藩の御刀鍛冶・忠吉(ただよし)一門によって作られた刀剣です。当時の専門書で最高級の評価「最上大業物」を受け、将軍家や諸大名の贈答用に用いられました。
今回の展覧会は、肥前刀の歴史と魅力を館蔵コレクションで初めての方にもわかりやすくお伝えするものです。安土桃山時代までの古刀、佐賀藩の御用刀工で肥前刀の名工、初代忠吉と二代忠広、分家の正広、幕末・明治の肥前刀に至るまで、その歴史をコンパクトに御紹介します。
また、肥前刀をより深く知っていただくために、時代ごとに変化する刀剣の姿見本、肥前で制作された鐔「肥前鐔(ひぜんつば)」、佐賀藩御用甲冑師・宮田家による具足、鍋島家伝来の拵(こしらえ)など、様々な参考資料を随所に散りばめています。
見どころたっぷりの肥前刀の世界を、余すことなくお楽しみください。
【会期】
令和2年(2020年)7月14日(火曜日)~9月13日(日曜日)
※刀剣類については、会期中展示替えを行います。
(前期:7月14日~8月10日、後期:8月10日~9月13日)
【関連イベント】
■担当学芸員によるギャラリートーク
日時:8月16日(日)、8月30日(日)ともに10時30分~、13時30分~
場所:佐賀県立美術館2号展示室内(事前申し込み不要)