ヒトの視覚は、空間に何らかの形をもとめ、色づきに何らかの意味を感ずる。これらの知覚作用を積極的に誘発させるごとく、絵を構成し主題を伝えようとすることが美術家の作画であろう。
作品の背景に何を込めたのか
人物像における背景
阿弥陀佛を包む空間の量感、空気感
廃屋を背にした老農 築き上げた農地、作業場がその労苦を語る
漁の場である浜の生活を背景に逞しい人物を
輝くような板壁が、仕事への敬意を感じさせる
冬季の小屋で、着込んで作業する女性 暖をとる火鉢の暖気
木漏れ日が揺れる壁面、心の移ろいを映じた雰囲気
時の移ろいを感じさせる 不安と希望 風景を背景として
背景とは、主題の後ろの空間とは限らない
対象の状態・形態を認知するにふさわしい背景、状態の説明、状態を受容する情報を想起させる背景・空間