このたびEUREKAでは、2025年2月22日(土)より、チョン・ユギョンさんの個展「꽝! KKWANG! 」を開催します。
チョン・ユギョンはこれまで自身が置かれた政治的に複雑な状況に焦点をあて、その疎外感や「場違い」といった立場を出発点に作品制作を行ってきました。本展では、チョンの作品において重要な「境界線」という抽象的なものを、ビジュアルにできるか試してみた絵画作品を中心に発表します。
本展のタイトル《꽝(クァン)》は、韓国語の擬音語・擬態語です。主に物が強くぶつかったり、爆発したりする大きな音を表します。
このタイトルは、チョンが自身の立つ「境界線」を、二つ以上のものが衝突する狭間と捉え、そこにはまさに「クァン」という音が響いているのではないかと考えたことから選ばれました。
また、「꽝」には「ハズレ」を意味する使い方もあります。チョンは、自身のアイデンティティや複雑な状況と向き合うことを、まるでハズレくじを引いたようなものだと感じています。それは一見ネガティブに思えるかもしれませんが、場違いであることやハズレを引くこと自体が、思考を続け、技術を学び、どのようにアプローチするかを模索するきっかけになると考えています。
会期中に、山口祐香さん(研究者)をお招きして、作品の背景にある社会のことや歴史のことを中心にお話しをしていただきます。
どうぞご高覧ください。
※ 現在、福岡市美術館 コレクション展 近現代美術「コレクションハイライト」で、チョン・ユギョンの作品が展示されています(〜4/3迄)。あわせてご覧いただけると幸いです。
https://www.fukuoka-art-museum.jp/collection/?q=modern&type=now#a124310
【関連イベント】
アーティストトーク
3月1日(土) 13:30-15:00
ゲスト 山口祐香