京吉は、美術学校時代より人物クロッキーを多く描いている。

その線はその人物の用向き、性格まで現わしているようである。やはり、人が好きなのであろう。

制作に向けた、子や孫のクロッキー、スケッチが残っている。それらを整理してみると、その子の成長の節目ごとの描写でそろっており、モデルの成長の区切りに描きたくなったようにも見える。

そこで、モデルの年代ごとのスケッチを、子、孫３人の４人のモデルに対して、比較展示する企画を考えたのが、今回の展示である。