千本釈迦堂の名で親しまれる京都の大報恩寺は、鎌倉時代の1220年(承久2年)に、義空上人が開創した古刹です。人々の協力を得ながら、次第に寺観が整えられ、その後は天皇からお墨付きを得た御願寺として認定され、高い格式を誇りました。
本尊は、快慶の一番弟子、行快が制作した釈迦如来坐像で、行快の代表作の一つです。釈迦如来坐像に侍り立つのは、あまたの釈迦の弟子から選りすぐられた10人の僧侶の像。この十大弟子立像は、快慶の最晩年の作として知られています。またこのほかに、運慶晩年の弟子・肥後定慶による六観音立像がそろって残されているのも、希少なことといえるでしょう。
本展覧会では、これら大報恩寺に伝わる「慶派」の名品の数々を紹介いたします。運慶同世代の快慶、そして運慶次世代の名匠による鎌倉彫刻の競演をお楽しみください。
”慶派スーパースター“
快慶(かいけい)、定慶(じょうけい)、行快(ぎょうかい )の 名品が一堂に!!
千本釈迦堂・大報恩寺は、鎌倉彫刻の宝庫として広く親しまれています。本展は2020年に開創800年を迎えることを記念し、同寺が誇る慶派仏師の名品を一堂に公開します。2017年に開催された、奈良国立博物館の「快慶」展、東京国立博物館の「運慶」展に続き、快慶、定慶、行快ら、慶派スパースターの名品が出揃います。
「慶派」の名作を360度からゆったりと。
快慶の一番弟子・行快が残した貴重な作例「釈迦如来坐像」(重要文化財)。快慶最晩年の名作「十大弟子立像」(重要文化財)。運慶晩年の弟子・肥後定慶の代表作「六観音菩薩像」(重要文化財)。慶派仏師の名作の数々を360度からゆったりと、思いのままに拝することができます。また今回は特別に「六観音菩薩像」6体すべての写真撮影が可能となりましたことも大きな話題となるでしょう(東京展では聖観音菩薩立像のみ)。