おやつが楽しみになる! 10年目の川本太郎 作陶展

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  • アバター   BY  中田さとみ 最近、菅原道真が気になる。大川の蒲鉾好き!

気に入った器は、暮らしを豊かにしてくれる。

川本太郎さんの作陶展に行ってきた。ギャラリーシルクロで今年で10回目。毎年恒例の作陶展は、彼のファンで賑わっていた。素朴で温かみのある器が150点あまり並び、床に置かれた細長い花器に野の青々とした葉が、清々しく映える。訪れた人たちは、自分流の目利きで好みの器を選んでいく。

川本太郎さんは、小石原、益子等で修業、1997年に独立し、佐賀市富士町古場岳に窯を開いている。「自分は作家ではなく職人」と、自然な風合いの食器や花器を作られる。

川本太郎さん

今年はおやつがテーマ。

2週間の会期中に太郎さんの器を使って、飲食のイベントが4つあった。

  • 8/18(火)タイマーの宿のおやつ弁当
  • 8/19(水)旅するクーネルのカレー
  • 8/22(土)草月庵のお菓子と抹茶
  • 8/28(金)、29(土)タロウカフェ・プリンアラモード

美味しいと評判のお店の顔ぶれに行けなかった事を悔やみつつ、最後の“タロウカフェ・プリンアラモード”の日に訪れた。手作りプリンに梨やリンゴ、さつま芋がデコレートされた大皿は、美味しくって、とても500円とは思えないお得感!太郎さんの器と一緒だ。あーっ、友だちも誘えばよかったと思う。

人気の太郎さんの器ってどんなの?

毎年作陶展に訪れるというお客さんに、太郎さんの器の魅力を聞いてみた。

「太郎さんの器は、お料理を盛って完成します。ピタッと決まる。温かみのある器の表情は太郎さんの人柄そのものです。彼の器は基本『和』なんだけど『洋』にも不思議とはまる。伝統的な技法、鎬(しのぎ)の縦ジマ文様や面取りはシンプルでモダン。また、鎬(しのぎ)の文様は焼く温度で地の色と釉薬の白のバランスが変わる。温度が高いと茶が強く、低ければ白が強い。一つとして同じものがなく、それを選ぶのも楽しみ。そしてなんといってもリーズナブル。気軽に買える価格帯がありがたいです。」

リーズナブルなのは、作家ではなく職人だという思いからのようだ。ちょっと立ち寄り買える値段だけど、人工的な大量生産品とは別物だ。ナチュラルな風合い、程よい厚み。やわらかなフォルムがとても絵画的で、北欧っぽい感じもする。でも野の花で飾られる器は、馴染みのある和の風合いだ。

主婦であるわたしは、毎日家族の食事を作る。“食”は生活の中心だったりする。「家族に美味しいものを食べさせよう。」そんな気持ちにさせてくれる力が器にある。作陶展で買った太郎さんのお皿やコップは、今やわたしのお気に入り。白い釉薬で焼かれたコップは、手に持つ下のところがゴツゴツしてて、滑りにくく機能的でもある。そのコップで冷たいお茶を飲む。このちょっとしたことが豊かだなと嬉しく思う。太郎さんありがとう。