人の生活に欠かせないものの一つに「トイレ」があります。ヒトは、生きていくうえで飲食が必要不可欠であると同時に、排泄もまた欠かせない行為の一つです。古くは、排泄の場として川などが選ばれていましたが、次第に厠や雪隠、トイレといった排泄のための施設が整備されていきます。人類の歴史は、まさにトイレとともにあったといっても過言ではないでしょう。しかし、全国に数多くある遺跡の中で、「トイレ」が発見される事例はあまり多くありません。
肥前名護屋城跡の周辺に点在する陣跡や城下町では、様々なトイレ遺構が発見されています。城下町遺跡などで発見されているトイレは、実際に「使う」トイレですが、陣跡では茶庭に伴う荘雪隠(かざりせっちん)、いわゆる「見る」トイレと考えられる遺構も発見されています。この荘雪隠は、全国でも最も古い発見例として知られています。
本展覧会では、縄文時代の糞石が出土した福井県鳥浜貝塚や、日本で初めて考古学的に「トイレ」であることが確認された福井県一乗谷朝倉氏遺跡など全国のトイレ関連の発掘資料とともに、名護屋城跡や陣跡、城下町で発見されたトイレ遺構を紹介します。
◆展示解説「トイレの自由研究」
日時:会期中の毎週土曜日 午後1時00分から1時30分まで
場所:名護屋城博物館2階 企画展示室
参加料:無料(事前申込不要)
その他のイベントの詳細はホームページをご確認ください。
◆肥前名護屋ミステリートイレツアー
◆ナイトミュージアム2019
◆なごや歴史講座「トイレのナゾを追え!!~肥前名護屋の厠と雪隠~」