この度、同時代ギャラリー(京都)とA3ギャラリー(唐津)の共同企画展として、松尾栄太郎の新作巡回展を開催いたします。 松尾栄太郎は、1977年に長崎県波佐見町に生まれ、18歳で京都へ移り住みます。京都造形芸 術大学彫刻科に在学中、現代アーティスト故井田照一氏と出会い、大学を中退し、約10年間をア シスタントとして過ごします。その間、アメリカや国内の展覧会展示、作品制作を経験しながら、 自らの表現を確立していきました。2007年の京都藝祭交流協会Art Forum JARFOでの初個展以降、名古屋、東京、関西圏のギャラリーにて、毎年企画展が開催され、作家活動も16年目とな ります。 近年取り組んでいる、「HAZAMA」シリーズは、見えない世界の妄想や矛盾を表現しています。ま た「層」シリーズは、目に見えない時間の存在を観る側に感じさせてくれます。「人間が作ったルールは小さな世界であり、時間の蓄積や、人間が存在できない場所にこそ、物事の本質が存 在している」と語ります。また、日本の歴史文化の中で人々の生活や技術の進化の象徴でもある紙と土を主な素材としています。 今回の展覧会では、近年の作品に登場する紙の焦げ目とレイヤー(層)の構成の中で、透けて見 える下地の言葉や素材に、どのようなメッセージが込められているのか、作品を通じて作家と対話をしながら、個の中にある真の思いを探し出すための糸口になる展覧会となれば幸いです。 A3 gallery 本田麻里
京都:同時代 gallery
2023年2月21日〜3月12日
唐津:A3 gallery
前期=2023年3月17日〜4月18日
後期=2023年4月21日〜5月23日
前期・後期で作品展示の入れ替えを行います。