「映画を作る人間も、最初は観客だった。」
⾼畑勲・宮﨑駿両監督と共に、世界を代表する数々のアニメーション映画を世に送り出してきたスタジオジブリ・プロデューサー鈴⽊敏夫。
本展では、戦後の名古屋で育ち昭和・平成・令和の時代を駆け続けている鈴⽊敏夫⽒が出会った多くの映画作品、書籍と、それを通して⾒えてくる時代背景に注⽬しました。
⼦供時代から読んできた漫画や⼩説、⻘春時代を経て、社会に出てから今もなお旺盛な好奇⼼で読み続けている歴史本やノンフィクション、評論本などを通し、鈴⽊⽒が、その作品や作家からどんな影響を受け、⾃⾝の思考術へとつなげていったのか。そしてどのように作り⼿と向き合い、編集者・プロデューサーとしてスタジオジブリ映画を確⽴していったのか、この答を鈴⽊敏夫⽒の⾎⾁となった8,800冊の書籍や映画作品を通じて探ります。
特に、鈴⽊⽒が幼少期と激動の時代に「体験」した数多くの映画作品をぎっしり集めた空間は、福岡展からの初展⽰コーナーです!
その他にも、貴重な資料や企画書をはじめ、⽴体造型物などを多数展示予定。
2019年に397,595名という、福岡市博物館・歴代1位となる圧倒的な総来場者数の新記録を打ち⽴てた 「ジブリの⼤博覧会」以来、同会場へ約4年ぶりにジブリの展覧会が帰ってきます!
★鈴⽊敏夫プロフィール★
【鈴⽊敏夫(すずき としお) 氏】
1948年、名古屋市⽣まれ。慶応義塾⼤学⽂学部卒業後、株式会社徳間書店⼊社。
『週刊アサヒ芸能』を経て、78年アニメーション雑誌『アニメージュ』の創刊に参加。副編集⻑、編集⻑を務めるかたわら、「⾵の⾕のナウシカ」(84年),「⽕垂るの墓」「となりのトトロ」(88年)などの⾼畑勲・宮﨑駿作品の製作に関わる。85年にはスタジオジブリの設⽴に参加。89年からスタジオジブリの専従に。
以後、「おもひでぽろぽろ」(91年),「平成狸合戦ぽんぽこ」(94年),「もののけ姫」(97年),「千と千尋の神隠し」(01年),「崖の上のポニョ」(08年)など、「⾵⽴ちぬ」(13年)までの全劇場作品および、最新作「アーヤと魔女」(20年NHK放送、21年8⽉劇場公開)、さらには、三鷹の森ジブリ美術館(01年開館)のプロデュースを⼿がける。
「かぐや姫の物語」(13年)では企画、「思い出のマーニー」(14年)では製作、そして「レッドタートル ある島の物語」(16年・⽇仏⽩合作)ではプロデューサーの1⼈を務めた。
現在は、本年7月14日公開予定の宮﨑駿監督最新作「君たちはどう生きるか」を製作中。2022年11⽉1⽇に愛知県⻑久⼿市に開園したジブリパークにも関わっている。