「放浪の天才画家」と称され、昨年生誕100年を迎えた山下清。代表的な貼絵を中心に約190点を紹介する特別展「生誕100年 山下清展 -百年目の大回想」を開催します。49歳で亡くなるまでの波乱に満ちた人生は、たびたび映画やテレビドラマにもなり、美術ファンのみならず幅広い層から親しまれてきました。長い年月を経てもなお、作品が多くの人々に愛されているのは、観るものの心を捉えて離さない、素朴で懐かしい日本の原風景を思い出させてくれるからなのかもしれません。今回の展覧会では、芸術家山下清の世界観を幼少期から円熟期まで5章構成で浮かび上がらせます。
山下清はおそらく日本国内で一番著名な画家の一人です。しかし、ほとんどの人々の情報は、ドラマや映画から影響を受けています。実際はドラマの姿とは大きく違い、繊細でナイーブな人物であり几帳面な性格でした。また、これほど著名であっても、実際に作品を観たことがある人は意外と多くありません。そのため、初めて展覧会を通じ山下清の作品に触れた人たちは一様に驚き、感動します。なぜならば、並外れて完成度の高い作品に魅せられてしまうからです。「百年目の大回想」というタイトルにふさわしく、テレビや映画の中の人物像とは違う、芸術家・山下清の姿を再発見できる展覧会となります。
関連イベント
◆ 講演会「家族が語る山下清」
- 講 師:山下浩氏(山下清作品管理事務所代表、山下清の甥)
- 日 時:10月7日(土) 午後1時30分~
- 会 場:1階 アートホール
- 参加費:無料 ※要本展観覧券(半券可)
- 定 員:60名 ※事前申し込み制
◆ ギャラリートーク
- 日 時:10月14日(土)、10月25日(水)、11月4日(土)、11月15日(水)
いずれも午後2時~(約30分) - 会 場:2階 企画展示室
- 参加費:無料 ※要本展観覧券、事前申し込み不要