ツー・バウンスでは10月18日(金)より3日間、koji itoyama solo exhibition 「Listening /ecto」を開催します。
koji itoyama (糸山晃司)は音楽家として活動するアーティストです。彼の楽曲ではピアノや電子音、フィールドレコーディングで収録した音やそれを加工したものなど多種多様な音素材が音楽的な要素として使用されており、今回の「Listening/ecto」では糸山がフィールドレコーディングで録音した音と収録した場所の風景の展示と、これまでに発表された楽曲や映画音楽を展示として構成します。
LとRの真ん中にたたずむことしかできなかった私たちは、音の広がる空間の中を自由に行動することが可能になります。様々な状況・状態の中での音は揺らぎ、聞こえてくる音は自分の身体の存在が空間に反響し変化して聞こえてきます。また瞑想的であると評される糸山の楽曲は聞こえてくる音に自然な集中をうながし、調和の中にある様々な音の要素ひとつひとつを丁寧に聴いていく過程の中で、いつしか深く没入していることに気づきます。
展示空間の中を立ったり座ったり歩き回ったりする中で、空間における身体性の自覚と楽曲の質による没入を繰り返し自身の存在の強度が点滅を繰り返しているような感覚になります。この反復のなかで「そこにいる自分」について思いを巡らせ、同時に糸山の楽曲の世界についてのより深い理解へつながるような空間になることを願っています。