造本作家 駒形克己のグラフィックデザインや絵本制作など
これまでの足跡をたどる展覧会を九州初開催
駒形克己は『Little Eyes』『Little Tree』などの絵本で知られる造本作家/デザイナーです。日本デザインセンターで永井一正のもと初期のキャリアを積んだ後、アメリカに渡り、ニューヨークでは CBS 本社やシェクターグループでグラフィックデザイナーとして活躍しました。1983年に帰国してからはオフコースや安全地帯などのレコードジャケット、コムデギャルソンなどのファッションブランドの招待状などのデザインを手がけています。1989年に誕生した長女の成長に向き合うことから絵本を作り始め、新しいタイプの絵本として注目を集めました。現在は絵本に加え、ワークショップ活動で国際的に活躍しています。また、九州では、九州大学病院小児医療センター病棟の環境デザインを手がけています。
本展は、アメリカ時代の実験的な作品から、音楽、ファッションでの仕事、絵本の試作やスケッチまで、駒形の初期から現在までの足跡をたどる初めての展覧会です。特に、普段は見ることのできないアイディアやスケッチ、絵本の試作品の数々は、作品の制作過程と駒形の思考を辿ることのできる貴重な資料です。また、駒形の絵本表現の特徴である切抜きや変形ページの魅力を立体的な展示で紹介します。
駒形は「小さなこと」を大切にしてきました。手に収まる小さなサイズ、少数の人々とささやくような関係性から生まれた作品にご注目ください。
□併設ショップ
会期中、アートショップ「ドットジー」(三菱地所アルティアム併設ショップ)では、駒形克己の絵本や雑貨を多数集めたフェアをおこないます。ワンストロークによる商品の数々をお求めいただける機会です。