その時期時季に採れた素材を、
作り手さんから直々に分けていただき、
直々にココロして仕込み、
直々にお届けしたい
人気料理家・広沢京子による食のレーベル「 jikijiki 」。
東京から福岡に移住し11年。この土地が育む豊かな食材、また人に魅せられた彼女が、生産者のもとにコツコツと通い続け、自分ができることを探りながら季節を重ね、生まれました。
主役は、彼らから直に仕入れた野菜やくだもの。これらをジャムやピクルスなどのびん詰めにし、自身の料理教室「jikijiki lesson」や、各地でおこなわれるワークショップなどを通じて紹介・販売するなど、食べ手と作り手をつなぐ活動をしています。
本展では、きっかけとなった生産者たちとのエピソード、彼らの育てる作物、そこから得たひらめきをキッチンで形にし、食卓にふるまうまでのプロセス。さまざまな食のアイデアを、ストーリー仕立てにして繰り広げます。
「出会って、好きになる人の作るものはやっぱりおいしいし、おいしいものは、いろんな人に熱をこめて伝えたくなる」。そうして、受け手ひとりひとりが自分なりの「食のつながり▷食のひらめき 」の物語を紡いでいく、そんな展示となっています 。
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野菜を切ると水分がジュワッと出て、とりどりの切り口を並べたとき。
湯に通して、色がサッと鮮やかになるとき。
いつも、ひとり小声で歓声を上げ、畑で見た景色を思い出します。
土や木の枝から、若草色の芽が出るところ。
ワサワサ野菜がなって、収穫されるのを待っているところ。
慎重に慎重に土を掘り、立派な根ものが抜かれているところ。
鈴なりに育った果実畑。生産者さんの満面の笑み。
キッチンでも、畑でも。常に心おどることの連続で、それは料理を作るヒントや想いになって、食卓へ繋がっていきます。
おいしいものを食べて、誰かを思いやる。その時間を共有する。
食の力と役割を、改めて考える機会になればうれしいです。
広沢京子
POP UP SHOP
本展会期中、アートショップ・ドットジー(アルティアム併設ショップ)にて、 jikijikiの商品や、本展オリジナル商品、選りすぐった美味しいものなどが並びます。