■ごあいさつ
芸術地域デザイン学部は、67年前に発足したいわゆる「特美」の流れを汲みます。「総合展」は当時から学生主体で開催されてきた伝統ある展覧会です。
私たちは新学部になって、様々な専攻やコースに分かれ各自作品を制作するだけでなく、アートや都市のマネジメント、プロデュースについても学んでいます。
そんな芸術地域デザイン学部生が学年・専攻・コースを超えて集結し、それぞれの専門分野を活かし、出品から運営、展示計画、広報、設営まで全てを学生主体で行い、自由で幅広いジャンルの作品が一同に集う展覧会がこの総合展です。
長い歴史の中受け継がれてきた総合展ですが、近年、総合展を取り巻く環境は大きく変わってきました。作品発表の場や形態、編成、時期などの多様化とそれに伴う参加率の減少、新学部への移行などなど。
それによって総合展の存在意義について疑問視する声も少なくありません。私たちは改めて総合展の価値を見直した末、総合展には学年・分野の壁をなくした展示の場、学生主体の展示の場、対外的な作品展示の機会の場、実践的な学習の場としての力を信じ、継承することに決めました。
また、今年は未曾有の災禍により、先が見えず、自由に交流も会議も制作もしづらい中で展覧会を開くべきかも悩みました。しかしながら、こうした不自由な現実でも、いかにして自由な発想を見せるかが、この芸術地域デザイン学部で学んだ学生の、そして芸術の良さだと考えました。また、つながることが難しくなった今年、創作と鑑賞を通してつながりを取り戻していきたいという願いを込め、開催を決意しました。
このような色々と難しい状況の中、こうして実現することができたのは、内外の多くの皆様の変わらぬご支援あってのものです。この場を借りて心よりお礼申し上げます。
今後とも精進して参ります。多くの皆様に芸術地域デザイン学部の学生の活動を知っていただき、厳しくも温かく見守っていただけることを願っています。
それでは、総合展2020-connect-をお楽しみください。
総合展2020実行委員会一同