佐賀生まれの洋画家岡田三郎助は、明治27年(1894年)、鹿児島出身の洋画家黒田清輝と知り合い、彼の明るさに満ちた新鮮な画風-フランスの「外光表現」-にひかれ洋画の教えを乞います。その後明治29年(1896年)、二人は洋画グループ「白馬会」を結成、若き画家たちとともに日本の洋画界の新時代を切り拓いていきます。
本特別展は、日本近代洋画の草創と発展の中心人物で「日本近代洋画の父」と称えられた黒田清輝と、繊細、優美な女性像を描き、日本の洋画の品格を支えた岡田三郎助について、彼らの傑作、代表作を展示し、それぞれが求めた美について御紹介します。黒田と岡田の画業を合わせて紹介する初めての展覧会です。さらに、彼らと親しく交流し同時代を生きた洋画家たちも併せて紹介し、日本近代洋画の輝ける時代を浮き彫りにします。
本特別展は「令和3年度(2021年度)国立博物館収蔵品貸与促進事業」を活用するもので、黒田清輝の最高傑作《舞妓》(重要文化財/東京国立博物館蔵)をはじめ、黒田の名品の数々を借用し公開するものです。
今回の特別展で、日本の近代洋画を牽引した黒田清輝と岡田三郎助の美の世界を、ぜひ御堪能ください。
★関連イベント
〇記念講演会「白馬会―美術で社会を変える試み」
《開催日時》9月18日(土)13時30分~15時
《講師》山梨絵美子氏(千葉市美術館長)
《会場》美術館ホール
《参加料》無料 事前申込み不要(定員200名)
〇シンポジウム「黒田清輝と岡田三郎助、ふたりが日本美術界に残
《開催日時》10月2日(土)13時30分~16時
《会場》美術館ホール
《参加料》無料 事前申込み不要(定員200名)
《パネリスト》植野健造氏(福岡大学人文学部教授)、三谷理華氏
《コーディネーター》松本誠一(当館館長)
《会場》美術館ホール
《参加料》無料、事前申込み不要(定員200名)
〇博物館・美術館セミナー
1.「1900年 白馬、パリに降り立つ-パリ万博と白馬会-」
2.「“油絵”の魅力と科学」
3.「黒田清輝と洋画家たちの青春-『黒田清輝日記』を読む-」
開催日時・講師など詳しくは当館HPをご覧ください。
〇学芸員によるギャラリートーク
毎週土曜日10時30分から、学芸員によるギャラリートークを行
〇あらかしコンサート
《開催日時》10月3日(日) 14時~15時
《出演者》永翁亜紀(ピアノ)
《会場》美術館ホール
《参加料》無料 要事前申込み(定員200名)
※申込方法、変更等については、後日当館HPでお知らせいたしま