宇城市不知火美術館では毎年夏休みに絵本原画展を開催しています。
開館20周年を迎える今年度は動物画家の薮内正幸の絵本原画を紹介します。
薮内正幸は大阪に生まれ、高校卒業と同時に上京し、図鑑画を描くために福音館書店に入社します。フリーランスへ転向した後も、動物画家として、絵本、図鑑、広告などを手掛け幅広く活躍しました。
今回の展示では絵本デビュー作の「くちばし」(福音館書店)や「どうぶつのおやこ」(同)などの絵本原画、児童書「ガンバ三部作」(牧新社、岩波書店)の挿絵、動物や野鳥の図鑑画、朝日広告賞グランプリを受賞したサントリー愛鳥キャンペーンの新聞広告の原画など約80点と、子どもの頃のスケッチなども併せて展示します。
また、会期中は熊本県博物館ネットワークセンターの協力で、熊本に生息するどうぶつのはく製も展示し、動物や鳥類に関する講演会やワークショップを開催します。身近な生き物を大切にした薮内の作品をご紹介するとともに、同じ地域に生息する生き物たちを知ることで、私たちの暮らす環境についても考える機会となれば幸いです。