©tupera tupera
亀山達矢と中川敦子による二人組ユニットtupera tupera(ツペラ ツペラ)は、絵本やイラストレーションをはじめ、工作や舞台美術、ワークショップや空間デザインなど、様々な分野で幅広く活躍しており、久留米シティプラザの「カタチの森」もプロデュースしています。
2002年、二人は布雑貨の制作・販売からスタートしました。そして、蛇腹状に飾ることができる絵本『木がずらり』をきっかけに、絵本の世界にも活動の幅を広げ、斬新なアイディアとユーモアにあふれる作品を次々に発表していきます。絵本にパンツをはかせるユニークな造本で注目された『しろくまのパンツ』では、第18回日本絵本賞読者賞と第2回街の本屋が選んだ絵本大賞グランプリを受賞。そして、2018年には『わくせいキャベジ動物図鑑』が第23回日本絵本賞大賞に輝きました。
本展は、tupera tuperaの軌跡をたどる初めての大規模展覧会です。代表作である絵本原画を中心に、最初期の布雑貨、イラストレーションやアニメーションの仕事など、約300点の作品でtupera tuperaの世界をご紹介します。
展覧会のみどころ
その1 絵本の原画
tupera tupera の絵本原画の魅力は、色鉛筆やペンによる繊細な筆跡だけではありません。 たとえば《パンダ銭湯》は、絵本で見るとパンダの黒はどれも同じに見えますが、原画で見ると部分ごとにまったく違う質感の紙が使われていることに気がつきます。描くだけではなく、紙を切り貼りすることによって生み出される tupera tupera ならではの絵本原画をお楽しみください。
その2 イラストレーション、アートディレクション
CD ジャケットや教科書の表紙、テレビ番組や演劇など、tupera tupera が活躍する場は、 絵本の世界だけに留まりません。久留米シティプラザのフリースペース「カタチの森」も tupera tupera がプロデュースした空間です。
その3 ものづくりと工作
tupera tuperaの活動が布雑貨からはじまったこともあり、布や木を使った「ものづくり」は、二人の絵本制作の原点ともいえます。活動初期の貴重な布雑貨から、身近なものを使って「作る楽しさ」を伝える立体作品まで紹介します。