本展は大川市が生んだ画家・溝江勘二の生誕110周年を記念して開催するもので、画業の足跡を辿る展覧会です。また彼の偉業を称えて1999年に発足した「溝江勘二顕彰会」が、毎年取り組んでいるスケッチ大会で受賞した小学生の作品と、新たに公募した中学生の入賞作品を展示する「溝江勘二顕彰記念ジュニア絵画展」を同時に開催します。
日本の風景の中に自らが追い求めていたテーマ性を見出した作品は、自然の持つ悠久感と命を育む大地の包容力を感じさせる作品です。晩年には、自らの表現をさらに深化させ、自分の感性に捉える風景だけを描くようになります。描く形は洗練され、何層も色を塗り重ねられたマチエールは、内面からの光を感じさせながら、見るものを包み込む大らかさと独自の造形世界を築いています。
インタビューで「一つ覚え二つ覚えて長生きして、一つのものを完成させるのが本当の画家ではないか。」と語っています。この言葉は、彼自身が歩んできた画家としての生き方であり、精神でした。この信念のもと、常に自然と真摯に向き合い、自己の表現を追求しながら、画業を全うした溝江勘二の世界をお楽しみください。