佐賀県立美術館「MINIATURE LIFE展 2020」に小学生を連れて行ったら

佐賀県立美術館で開催中の「MINIATURE LIFE展 2020 -田中達也 見立ての世界-」を小学生の息子と一緒に見に行きました。平日なのに人が多い。年齢層は幅広いものの、予想通り小学生を連れた家族が目立ちます。そりゃ子どもたち、行きたくなるよね。さまざまな果実をバルーンに見立てた作品「荷重100%」が掲載されたチラシを見れば。我が子も小学校経由でもらったチラシを見て入場前から気合十分。

展示作品は説明不要の面白さです。田中達也さんの見立てのアイデアとセンスにすっかり魅了されてしまいました。

食品サンプルを使った作品も数多くありますが、冒頭の写真のような生鮮食品を使った作品は「#このあとおいしくいただきました」がついていて、思わずクスリ。

作品を見て発想の豊かさに唸り、ひねりの効いた作品名を展示キャプションで確認しては笑みをこぼし。ただし小学生の息子が展示キャプションのすべてを私に解説させるのには閉口しました。

上の写真の作品の場合、作品名を読み上げるところからスタートし、「園芸とは何であるか」「手芸とは何であるか」を説明。さらには「手芸」と「すげえ」をかけていることを教えます。児童書の影響で息子本人もダジャレ好きなのでかなり楽しめた様子。

熊本生まれで鹿児島在住の田中さん。九州弁の洒落がほんなこてきいています。半田ごてそのものが興味深いらしく、小学生の男の子がしゃがみ込んで裏側を覗き込んでいました。こういう鑑賞方法、大人はまず思いつかない。彼の発想に倣って、裏側から写真を撮ってみました。

会場では作業場の風景や作業の手順まで映像や写真で紹介されていました。膨大な数のパーツは分類して引き出しに収納しているそうです。写真のキャプションを解説しながら、「日頃ちゃんと片付けしているからスムーズに作れるんだよ」と、片付け下手の我が子にチクリ。

展示会場出口の先に設けられている併設ショップでは、手作りキットがズラリ。会場内で創作意欲を刺激され続けたはずの小学生たちの目が輝きます。トミカコーナーでじっくり吟味する男性の姿も。

コラボ作品も販売されています。

帰り際、美術館と博物館の連絡通路から眺めた庭園の風景。和みますね。

ちなみに併設ショップで息子が購入したのが左の写真のビルディング群。帰宅後、何をどう触発されたのか、ビルディングと無関係のヘビのオブジェを紙で制作していました(写真の掲載は本人が拒否)。右の写真のベビーカーは事情により連れて行けなかった幼い娘へのお土産。人形の赤ちゃんを乗せ、ベビーカーを押すお母さんを折り紙で制作。すべての制作の原点にあるのは、楽しいという気持ちのようです。