合同展 「超ご当地キャラの世界展」に行ってきました。ゆるキャラ自身が絵を描くという珍しい合同展。似顔絵あり、浮世絵あり、トークありでキャラクターワールドを堪能できました。8/4-6と会期が短いので、見たい方は急いで!
しきっしー、ガタリナのトークショー
初日のトークショーには、20人ほどのファンが詰めかけ、会場はクーラーが効いていたにも関わらず、かなりの熱気が充満していました。なんだこれは。ああ、これは展覧会のギャラリートークというより、ファンミーティングなんですね。
喋らない色紙の妖精「しきっしー」を招いて、有明ガタゴロウとタレントの青木理奈のコンビ「ガタリナ」の軽妙な語りで、展覧会の見どころや、キャラクターの近況が紹介されていきます。すっかり佐賀でお馴染みのガタリナが、しきっしーと、あるいは会場と対話しながら熱気をますます上げていきます。さすがコンビ結成から10年超の安定感。熱い、暑い。
似顔絵師のしきっしーは即興でガタリナの不穏な青い顔の似顔絵を描き上げて、颯爽と唐津線に乗って帰っていきました。
作品展への思い
トークショー終わりにお疲れの有明ガタゴロウを捕まえて、作品展に対する思いを聞きました。
■この展覧会開催のきっかけは?
数年前から同じ絵を描くキャラクターとして知り合いだった有明ガタゴロウとしきっしー。コロナで活動が停滞する中、しきっしーさんはフォロワー1万達成で個展開催と謳っている手前個展はできないが、冨永ボンドさんの紹介もあり、グループ展なら可能なのではとガタゴロウとの展覧会構想が立ち上がり、ご当地キャラが絵を描く特技を披露するという珍しい展覧会が実現した。
■この展覧会の見どころは?
キャラクターとしてのファンへのサービスという視点と、純粋なアートとしての作品展という2面性を打ち出している。ファンの方も喜んでくれるような、キャラクター同士のコラボが見どころ。しきっしーは世界大会でも活躍する似顔絵師で、その高度な技巧と独特の世界観を表現した似顔絵をぜひ見てもらいたい。
■今後の活動の方向性は?
キャラクター活動をベースにしつつも、もっとアート路線で突き抜けていきたい。鳥獣戯画から北斎漫画、江戸の浮世絵や妖怪ものなど、元来日本の文化はキャラクター文化と密接に紐づいている。その過去から繋がる潮流を次代に繋げ、キャラクターを通じて、日本を、佐賀をもっと発信していきたい。
珍しいから面白いへ
出展された作品群は、きっかけとしての「キャラクターが絵を描く」という珍しさ以上に、作品そのものの面白さに惹かれるものばかり。しきっしーの内面をえぐるようなアクの強い似顔絵も、話題性だけでない確かな技巧と表現の幅を感じられるものでした。
有明ガタゴロウの浮世絵「名所佐賀百景」シリーズには、地元佐賀の風景への愛しさが溢れています。まだ発見されていない(描かれていない?)佐賀の美しい風景を後世と世界に伝えるために、今後は今以上に「アーティスト」有明ガタゴロウの活躍を期待しています。