佐賀市白山のギャラリー遊で「高祖かず子 ニットワーク展」が開催されています。
ベビーアルパカの細く柔らかい毛を一本ずつ染めて、絵を描くように編み上げた作品は眺めるほどに美しい。
アルパカのセーターでは肌にチクチクを感じてしまう人でも、ベビーアルパカなら素肌にまとって平気だそうです。毛玉ができにくく、ふんわりした質感からは想像できないほど丈夫なことも特徴。
手にとって肌触りの良さを感じ、身に着けて色合わせのおもしろさや色の深みを感じてほしい。
「この細身のニットには自分の体がきっと入らない」「鮮やかな色味は似合わなくて」そう言ってためらうお客さんも、実際に身に着けてみると意外なほどしっくり似合って、驚きの声があがります。会場にはシックな色味のニットもありますよ。
下の写真は、上下や前後をひっくり返して着用可能な、驚きの4way袖なしニット。着方によってがらりと表情を変えます。
協力出品のグッズも素敵です。ノナカフキコさんの円盤ポーチ、片岡蓉子さんのはぐはぐソックス、山本かよさんのしめ縄。
ご存じの方もおられるでしょうが、ニット作家の高祖さんはこのギャラリー遊のオーナーでもあられます。
この地で32年間、自主企画のギャラリーとして運営してきました。何もわからないところから手探りでのスタートだったそうです。貸しギャラリーでなく、自分が気になった作家さんに声をかけるという形にこだわってきた高祖さん。佐賀市という小さな街で、気軽に立ち寄れる場所であり続けたいと言います。
美しく上質で、しかも遊び心のあるものを佐賀の地に紹介してきた高祖さんには、本当に頭が下がります。来年もその先も、ギャラリー遊からの発信よろしくお願いします。